♪JPダンスポエム♪「ノリノリ!」

それはJPスタジオに送られてきた一通の手紙からはじまった。
贈り主は「ビッグオモニ」。住所はなく誰ひとり心あたりがないという。
そこで――。
韓国の民話、韓国の伝承遊び
そして韓国の魂をゆさぶるリズムと
心をいやすメロディーにのって
詩的にダイナミックに展開する
JPスタジオの舞踊劇詩。
『ノリノリ』……?
『ビックオモニ』……?
そのなぞが♪だんだんだんだん♪
見えてくる。
*「ノリ」は韓国語で人間の魂を元気にする 「遊び」のことです
プロローグ〈韓国伝承遊びを中心に〉
ふたごの王子星

天の国の王さま、「玉皇上帝」が地上へ降りてきて、地上の女の人の中でいちばんかしこくて心やさしいチョンミョンという人と結婚した。
やがてふたりの間にふたごが生まれた。
兄の名前は「大星王」弟の名前は「小星王」、ふたりはすくすくと育っていった……。
(済州島民話「力持ちのマッサニ」ピョン・キルオン著、ヤン・ミンギー、テェソギ訳より)
ガマガエルのおむこさん

子どもに恵まれないおじいさんとおばあさんの前に、ある日一匹のガマガエルがあらわれ、二人の子どもになりたいと云う。
やがて、二人の子どもになったガマガエルは、長者どんの娘と結婚をしたいといいだす。
それを聞いて困ってしまったおじいさんとおばあさんは……。
(「朝鮮の民話」再話 瀬川拓男、松谷みよ子より)
羽根のはえた赤んぼう
むかし、カンジョンという村に若い夫婦が住んでいた。
やがてかれら夫婦のあいだにふたごが生まれた。
ある日、仕事から帰ってきた母親はふしぎなことに気ついた。
ふたごの赤んぼうは母親が家をでるとき寝かせておいたとおりに寝ていないようなのだ。
たしかに兄を右がわ、おとうとを左がわに寝かせたのに、帰ってみるとそれがいれかわっているのだった。
つぎの日母親はそーっと窓のすきまから赤んぼうを寝ている部屋のなかをのぞいてみた。すると……。
(済州島民話「力持ちのマッサニ」ピョン・キルオン著、ヤン・ミンギー、テェソギ訳より)
天と地のはなし
ひとりのおばあさんが、石うすをごりごりとまわしながら―きいておくれ、子どもたち―と。
はるか遠い昔からのいい伝えをまるで大切なたとえばなしのようにゆっくりゆっくり語りだす。
(「朝鮮の民話」再話 瀬川拓男、松谷みよ子より)
- 作・構成・演出/関矢幸雄 振付/朴貞子 美術/有賀二郎 音楽製作協力/福田洋介 人形・仮面製作/河野弘行 影絵指導/山崎康忠 イラストデザイン/金斗鉉
- 上演時間:1時間20分(休憩なし)
- 編成人数:17名=出演者12名+スタッフ5名 (照明3・音響1・舞台監督1)